2007年度 下諏訪町耐震診断すべて終了
長野県のすまいの安全「とうかい」防止対策事業による耐震診断の諏訪地方における業務がすべて終了しました。
耐震診断を依頼される方は防災意識が高く、大変感心いたしました。
反面、依頼の数や、最終的に住宅の耐震改修まで行う事例が非常に少なかったのですが、これは全国的な傾向のようです。
費用のかかる耐震改修まで出来ないのは仕方ないにしても、無料である耐震診断の依頼が少ないのは、非常に残念でした。
ただ、この事業自体には、個人的に思うところが多々あります。
○診断の依頼があってから実際に診断に行くまで時間が掛かりすぎる。
○耐震改修に掛かる補助金が少ない。上限60万円。
○市町村によっては予算枠が決まっており、上限の60万円をもらえない所もある。
○近年、耐震補強の方法はいろいろ増えたが、補助金が下りない補強方法がある。選択肢は多いほうが良いのに。
○数年にわたる事業なのに、県や市町村の担当者が移動になってしまうと話が通じにくい。
○我々、調査をする側には報酬があるのだが、専門家を使って行う事業なのに、はっきり言って少ないです・・・
産経新聞01/17
風化…神戸の戸建て、無料耐震診断の受診2%弱
阪神大震災を経た神戸市内の一戸建て住宅で耐震診断が必要とされた約8万2700戸のうち、市の制度に基づく耐震診断を受けたのはわずか約2・3%だったことが17日、わかった。うち約8割が「倒壊の恐れがあり、改修が必要」と診断されたが、実際に改修したのはごく少数。「次の地震は来ない」など市民の危機感は希薄で、同市は「減災に向けて備えは重要」と訴えている。
神戸市によると、昭和56年6月の建築基準法改正で耐震壁の量を増やすなど耐震基準が強化。一方、震災では、改正以前の基準で建築されたが無事に残った一戸建て住宅は約8万2700戸あった。このため同市は「危険がないか」を確認するため、一戸建て住宅について平成13年から無料で建築士を派遣する「耐震診断制度」を設立して診断を進めてきた。
しかし、実際に耐震診断を受けたのは、昨年末までで対象の2・3%の1875戸。うち約8割の約1500戸が「改修が必要」と診断されたが、改修されたのは昨年1月までの実績でわずか39戸だった。
同市は、職員が診断結果を各戸に持参して改修を促しているが、市民からは「阪神大震災で大丈夫だったから必要ない」「次の地震は神戸に来ない」などの反論があり、改修が進まないのが実情という。同市の調査では、同様の一戸建て住宅の耐震診断の受診率は、名古屋市6・4%▽静岡市10・8%▽京都市0・3%▽大阪市0・1%-で、近畿は低調だった。
一方、マンションでは、神戸市内の対象となる3万6400戸のうち、約半数の1万8299戸が耐震診断を受診(18年12月集計)。一戸建てと同じく約8割が「改修が必要」とされたが、改修済みは昨年1月時点で100戸という。