これは、2015年度まに、一般住宅や不特定多数の利用する特定建築物の耐震化率を90%に引き上げるというものです。
これにより、発生が確実視されている東海地震等の地震被害の軽減を目指します。
実行に当たっては、一般住宅への補助金の充実を強く望みます。
長野日報記事 2007-1-20
県が「耐震改修促進計画」を策定
県は19日の部長会議で、県内建築物の耐震診断と耐震改修を計画的に進める「耐震改修促進計画」を策定した。2015年度までの10年間に、持ち家を含めた一般住宅や学校、病院、ホテルなど特定建築物の耐震化率を90%に引き上げ、県所有の公共施設を100%にする目標を設定。これにより、東海地震や伊那谷断層帯など県内で想定される地震被害のうち、死者数や経済被害を半減させるとした。
計画は、昨年1月に施行された国の改正耐震改修促進法で、都道府県計画の策定が義務付けられたのに伴う措置。1981年以前に建てられた建築物を対象に、今後10年間で県が取り組む計画の策定作業を進めてきた。
県住宅部によると、現在耐震性を備えた一般住宅は全体の68%(持ち家61%)あり、多数の人が利用する大規模な建築物の75%、県有公共施設の65%がすでに耐震化への備えを済ませている。
持ち家の場合、残りの39%にあたる耐震性不十分の20万8400戸のうち、今後10年間で40300戸の耐震改修が必要となる計算だ。
県は、県有の公共施設のうち耐震性が不十分な建物(35%にあたる473棟)について、災害時に防災拠点として活用されることから「耐震化を推進する整備プログラムを策定し、速やかに耐震化を進めたい」(建築管理課)とした。
耐震化を促進する施策として、住宅耐震診断・改修の補助制度、被害軽減対策の家具転倒防止器具配布への助成を充実、既存の木造住宅耐震診断士も新たに2000人養成する。不特定多数が利用する建築物に対する支援を新たに設け、07年度に行う実態調査に基づき沿道建築物の耐震化も進めていく。
市町村をはじめ建築関係団体、NPO法人、地元自治会などとの連携も強め、必要に応じて市町村が策定する耐震改修計画の助言や技術的支援も行う。
県内では、いつ発生してもおかしくないとされる東海地震をはじめ、今後30年以内に想定される地震発生確率が14%の糸魚川―静岡構造線、同0―7%の伊那谷断層帯などの被害を想定している。東海地震では死者24人、建物全壊・大破1900戸、伊那谷断層帯では死者1144人、建物全壊・大破が61950戸に及ぶとしている。
https://www.sososha.jp/reform/earthquake-proof/post_23